撤饌(御饌米・福梅)

1.撤饌(御饌米・福梅)

 「撤饌」とは、祭祀において神様に捧げたお供え物の「お下がり」をいただくことを言います。神様に捧げたものを食することで、「神様と食事を共にした(=神人供食)」、「神様と共にある(=神様が自分に連れ添っている)」という意味合いがあります。

 静岡天満宮では、神様に捧げた御饌米(お米)と福梅(梅干し)をお頒けしています。 

2.「福梅」を受験の日の朝に食べるわけ

 平成の初期、大手の銀行の方がその年の12月末に静岡支店長として赴任し、家族と共に静岡に転居しました。
 その家族の中に中学生の女生徒がおり、転校早々地元の高校を受験することになりました。
 本人は県下でも有数のトップ校を受験希望しておりましたが、いろいろと不慣れな点もあり、転校先の学校側でも多少不安をかかえての受験となりました。
 そこで静岡天満宮に合格祈願をし、受験いたしました。

 静岡天満宮では、合格祈願の御祈禱をした方には「御守」などとともに、「福梅」と称する梅干しを差し上げております。その中学生は、受験の日の朝、その「福梅」を食べて試験場に向ったのです。      
 いよいよ試験場で試験問題に向かったときに、朝食べた「福梅」のあの酸っぱい味が口の中でじわじわと出てくると同時に、不思議と目の前の問題の解答がじわじわと頭の中に浮かび、無事に試験が終わり、そして発表当日見事「合格」しました。そして喜んで静岡天満宮に合格の御礼に参り、その時に「福梅」の話をしてくれたのです。                
 それ以来静岡天満宮では縁起を尊んで、「静岡天満宮の福梅」を試験当日の朝に食べることを勧めているのです。 

御祭神菅原道真公と梅」については、こちらをご覧ください。